顎の骨に埋め入れた人工歯根(インプラント体)により、高い安定性を持つインプラント。
日本を含め、海外では先進国を中心にインプラント治療が普及しています。
日本でも、近年は「インプラントの普及率が増加している」との情報も。日本ではインプラントの普及率が増加しているというのは、本当なのでしょうか?
目次
■日本ではインプラントの普及率が増加しているって、本当?
◎少しずつではありますが、日本ではインプラントの普及率が増加しています
近年においては、少しずつではありますが、日本ではインプラントの普及率が増加しています。
厚生労働省による「歯科疾患実態調査」では、日本における2016年のインプラント普及率が約2.7%だったのに対し、2022年には約3.2%(30人に1人程度の割合)に増加していることが報告されています(※)。
(※)厚生労働省「歯科疾患実態調査」
(平成28年:2016)(令和4年:2022)より引用。
■日本と海外のインプラントの普及率の差は?どの国がインプラントの普及率が高いの?
国民全体の30人に1人程度がインプラント治療を受けている国、日本。
海外のインプラントの普及率は、どれくらいなのでしょうか?
◎世界1位はお隣の国、韓国(10人に1人程度の割合)
世界のインプラント普及率ランキング第1位は、お隣の国、韓国です。
韓国では、インプラントの普及率が約10%。10人に1人程度という高い割合で国民がインプラント治療を受けていることが報告されています。
1位の韓国に続き、2位はイタリア、3位にはスペインがランクイン。歯科先進国として知られるスウェーデン、アメリカも10位以内に位置しています。
(※)ストローマン社「annual report」(2020)より引用。
◎世界のインプラント普及率ランキング、日本は14位
世界のインプラント普及率ランキングでは、日本は14位です。
(※)ストローマン社「annual report」(2020)より引用。
■世界と日本でインプラント普及率に差がある理由は?
◎保険のブリッジ・保険の入れ歯で歯を補う方が多いことが原因と見られています
インプラントの普及率が高いお隣の国、韓国。1位の韓国は約10%、国民全体の10人に1人程度がインプラント治療を受けています。韓国のインプラント普及率は日本の約3倍です。
なぜ、韓国を含む世界と日本では、インプラント普及率に差があるのでしょうか?
様々な推測がありますが、日本の歯科治療においては、保険のブリッジ・保険の入れ歯で歯を補う方が比較的多いことが、世界と比べてインプラントの普及率が低い原因と見られています。
◎保険のブリッジ・保険の入れ歯にはデメリットも
インプラントと比べると安価に歯を補える一方、保険のブリッジ・保険の入れ歯には「残っている歯を傷つける可能性がある」というデメリットも。
保険のブリッジは失われた歯の両隣(または片方)の歯を削り、橋を渡すように被せ物をして歯を補います。被せ物をするときに歯を削るため、ブリッジは歯の寿命が縮まる可能性があるのです。
保険の部分入れ歯は残っている歯に金具をかけて使用します。入れ歯で食べ物を噛む度に金具をかけた歯がひき倒されてしまい、金具をかけた歯・歯周組織がダメージを受けやすいです。
保険のブリッジ・保険の部分入れ歯で歯を補ったものの、上記のようにブリッジ・入れ歯が原因で残っている歯が傷つき、歯を失い続けるケースは少なくありません。
【歯を補うときは、「残っている歯への影響」および「今後の人生における噛みやすさ・使い心地」を十分に考慮して補綴方法を選びましょう】
かけがえのない、天然の歯。
大切な歯ですが、歯周病・むし歯・歯根破折などが原因で歯を失ってしまうことも。
歯を失い、歯科治療で歯を補うときは、「残っている歯への影響」および「今後の人生における噛みやすさ・使い心地」を十分に考慮することが重要です。
それぞれのメリットやデメリットを考慮し、自分に合った補綴方法を選択しましょう。
– インプラントの無料相談を受付中です –
インプラントは人工歯根に基づく高い安定性があり、残っている歯も傷つけない優れた補綴治療の一つです。インプラントで歯を補うことで、硬い物もしっかり噛んでお食事を楽しめるようになります。ほかの歯を傷つけない、というインプラントの特性により、残っているご自身の歯の寿命の延伸も期待できます。
「顎の骨が薄く、インプラントをあきらめている」
「歯周病で口の中がガタガタな状態でもインプラントはできるのか知りたい」
など、インプラントやお口のことでお困りの方は当院までお気軽にご相談ください。相談費は無料です。