インプラントの人工歯にセラミックが用いられている理由 セラミックは金属アレルギーの心配がないの?|淡路島(淡路市・洲本市)の歯医者|粟田歯科医院

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インプラントの人工歯にセラミックが用いられている理由 セラミックは金属アレルギーの心配がないの?


インプラントをご検討されるも、


  • 自然な見た目になるのか

  • 金属アレルギーの心配はないのか


といった点が気になる方も多いのではないでしょうか。


今回は、気になる方も多い「インプラントの人工歯のセラミック」について、それぞれの素材の特徴をご紹介します。


■インプラントの人工歯の素材「セラミック」にはどんな種類があるの?


◎現在は、強度が高いジルコニアセラミック製の人工歯が一般的に用いられています

インプラントの人工歯の素材として、現在は、強度が高いジルコニアセラミックが一般的に用いられています。


ジルコニアとは、ジルコニウム鉱という金属を粉末にして酸化し、焼き固めたセラミックです。


ジルコニアは非常に強度が高く(1,000MPa前後)、人工ダイヤモンドとも呼ばれています。


[強度(曲げ強度:MPa)の比較]


  • ジルコニアセラミック:1,000MPa前後

  • 銀歯(金銀パラジウム合金など):650~800MPa前後

  • 歯のエナメル質:60~80MPa前後


◎ジルコニアやその他のセラミックが原因で金属アレルギーを起こす心配はありません

セラミックは非金属物質であり、金属アレルギーを起こす可能性はほぼありません。


ジルコニアは金属(ジルコニウム鉱)が原料ですが、酸化によって非金属化しています。他のセラミックと同様に、ジルコニアセラミックが原因で金属アレルギーを起こす心配はありません。ご安心ください。


セラミックのほか、インプラント治療で用いるチタンの金属アレルギーについてはブログ にてご説明しています。インプラントをご検討中の方は、今回の記事と併せてご参照いただければ幸いです。


■ジルコニアのメリット・デメリット


◎メリット

①人工歯の割れ・欠けを起こしにくい


非常に強度が高いため、ジルコニア製(フルジルコニア)の人工歯が割れたり欠けを起こすことはあまりありません(※)。


(※)ジルコニア製の人工歯が絶対に割れ・欠けを

起こさない訳ではありません。噛む力によっては、

ジルコニア製の人工歯の割れ・欠けが起きる可能性があります。


②前歯~奥歯まで、幅広い箇所の人工歯に適応できる(高透光性ジルコニアの場合)


現在は、光をよく透し透明感が高い高透光性ジルコニアが登場しています。


高透光性ジルコニアの登場により、奥歯に加え、前歯のインプラントの人工歯にもフルジルコニア(高透光性フルジルコニア)が用いられるようになりました。


◎デメリット

①従来型フルジルコニアは前歯の人工歯には適応しにくい


従来型ジルコニアは光をあまり透さず、歯の白さの再現性に多少、劣ります。従来型ジルコニアでできたフルジルコニアの人工歯は、のっぺりとした不自然な白さに見えてしまう場合も。


上記の理由により、従来型フルジルコニアは奥歯の人工歯に用いられることが多いです。


②硬すぎるため、人工歯と対になる噛み合わせの歯が傷つく可能性がある


ジルコニアは“硬すぎる”ゆえのデメリットも。

ジルコニアの強度の高さが原因で、


  • インプラントの人工歯と対になる噛み合わせの歯の咬合面が削られてしまう

  • 噛み合わせの歯が割れる・欠ける


ことがあるのです。


ジルコニアの人工歯によって天然の歯が傷つくおそれがある(または、すでに歯が傷ついてしまった)場合は、次の項でご紹介するe-maxなどのセラミックを用いるケースも。


■インプラントの人工歯の素材として用いられている、ジルコニア以外のセラミックについて


ジルコニアが主な素材ですが、人工歯には以下のようなセラミックも用いられています。


◎e-max(イーマックス)

ニケイ酸リチウムガラスでできたセラミックです。


透明感が高く、ガラス由来のしなやかさ&丈夫さ(400MPa前後)があります。前歯~奥歯まで、幅広い箇所の人工歯に適応可能です。


e-maxのみで作られている人工歯のほか、ジルコニアフレームの外側(人工歯の表面)にe-maxを盛り付けたオールセラミックの人工歯もあります。


◎ポーセレン

長石系のセラミックです。


透明感が高く、セラミックの中では審美性に優れているとされています。


優れた審美性により、ジルコニアフレームやe-maxフレームの外側に盛り付ける素材としてポーセレンが用いられることが多いです。


審美性に優れている反面、強度が低い(100MPa前後)ため、現在ではポーセレンのみでインプラントの人工歯が作られることは基本的にはありません。


【インプラント治療に関するご質問・ご不安がある方はお気軽にご相談ください】


インプラントやお口のことでお困りの方は、当院までお気軽にご相談ください。相談費は無料です。カウンセリングのご予約はお電話・WEBにて承っております。


ISOI(DGZI)の指導医・専門医の資格を持つ院長により、精度を高めたインプラント治療をご提供いたします。顎の骨を増やす骨造成、および、治療期間を短縮できる抜歯即時インプラントにも対応可能です。


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