「子どもがいつも、ポカンと口を開けている…」
「口呼吸は良くないって聞くけど、口呼吸にはどんなデメリットがあるの?」
お子さまがいる保護者様に注意していただきたい、子どもの口呼吸。
子どもの頃から口呼吸をしていると、顎の成長不全・歯並びの乱れ、むし歯、姿勢が悪くなるなど、様々なデメリット(悪影響)が起きやすくなります。
■口呼吸の放置で起こり得る6つのデメリット(悪影響)
①顎の健全な成長がさまたげられ、顎の成長不全(顎無し顔・アデノイド顔貌・口ゴボ)を起こしやすい
口呼吸をしていると、本来、鼻呼吸で鍛えられるはずの顎・のど周りの筋肉が十分に鍛えられません。
小さな子どもの頃から口呼吸の習慣があると、顎・のど周りへの刺激が不足し、顎の健全な成長がさまたげられやすいです。
口呼吸の習慣がある子どもは顎の骨格が十分に成長せず、以下のような顔立ち(顔貌:がんぼう=顔の形)になるケースが少なくありません。
[口呼吸の習慣がある子どもに起こりやすい、顎の形・顔立ちの異常の例]
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顎無し顔(下顎の骨格が発達せず、下顎がひっこんだ顔立ち)
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アデノイド顔貌(下顎の骨格が発達せず、下顎がひっこんだ顔立ち)
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口ゴボ(下顎の骨格が発達せず、口元が突き出した顔立ち)
②顎の成長不全が原因で口腔内のスペースが不足し、歯並びが乱れやすい(ガタガタ歯になりやすい)
口呼吸によって顎が健全に育たないと(顎の成長不全)、顎の小ささが原因で、歯が生え変わる6~12歳頃の時期に口腔内にスペースが不足しやすいです。
歯の生え変わりの時期に、きれいに歯が並ぶスペースが不足していると、永久歯がまっすぐ生えにくくなります。
口呼吸の習慣がある子どもは顎の小ささが原因で、
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永久歯が変な方向に生える、
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歯と歯が重なって生える
など、ガタガタ歯(叢生:そうせい=不正咬合(歯並びの乱れ)の一種)になるケースが少なくありません。
③低位舌になりやすく、顎の成長異常や歯並びの乱れが起きやすい
低位舌(ていいぜつ)とは、下顎の歯列の中に舌が落ち込んだ状態です。
口呼吸の習慣がある子どもは正しい位置(スポット)に保つことが難しく、低位舌になりやすいです。
[正しい舌の位置(スポット)]
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会話や食事中以外は口を閉じ、上の前歯の裏側の歯ぐき(スポット)に舌先がふれている
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口呼吸が原因で舌が落ち込み、低位舌になると、内側から下顎の歯を押す力が加わり、受け口などの顎の成長異常や歯並びの乱れが起きやすいです。
{口呼吸の方は低位舌が原因で鼻呼吸がしづらくなっているケースも}
口呼吸の方は低位舌が原因で舌の付け根が気道に落ち込み、気道が狭まって鼻呼吸がしづらくなっているケースが少なくありません。
④口腔内の乾燥により、むし歯・歯周病や風邪などの感染症にかかりやすい
口呼吸の方は常にお口を開けているため、口腔内が乾燥しがちです。
口腔内が乾燥すると唾液による自浄作用が薄れてしまい、むし歯・歯周病にかかりやすくなります。口腔内、および、のどの乾燥により、風邪などの感染症(むし歯・歯周病も感染症の一種です)にもかかりやすくなるデメリットも。
⑤脳への酸素供給が減り、学習能力・記憶力が低下しやすい
鼻呼吸と比べ、取り込み口(=お口を開けた状態)が大きい分、口呼吸は酸素を取り込む量は多いです。
酸素を取り込む量は多いのですが、鼻呼吸と比べて、口呼吸は酸素の過剰な取り込みによって赤血球の結合が強まり過ぎてしまい、脳への酸素供給が減ります(※)。
(※)現段階での推論です。
上記の理由により、口呼吸の習慣がある子どもは脳への酸素供給が減り、学習能力・記憶力が低下しやすいです。
⑥姿勢が悪くなりやすい
口呼吸の方は口を常に開けているため、自然と口元(下顎)が前に突き出しやすいです。
口元(下顎)の前方への突き出しにより、口呼吸の方は猫背など、姿勢が悪い傾向が見られます。
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以上6つが口呼吸の放置で起こり得る主なデメリットです。お子さまの症状・行動に当てはまるものはありましたでしょうか?
次の項では、口呼吸を改善し、顎の健全な成長をうながすための小児矯正「マイオブレース矯正」をご紹介します。
■マイオブレース矯正で口呼吸の改善にアプローチ
◎顎の健全な成長をうながし、口呼吸の改善を含めて、正しいお口の使い方を身につけるアプローチを行います
粟田歯科医院では、6~9歳頃(ベストは5~8歳頃まで)のお子さまを対象にした小児矯正「マイオブレース矯正」を行っています。
マイオブレース矯正とは、小さな子どもの顎の健全な成長をうながす小児矯正(=咬合誘導:こうごうゆうどう)です。
マイオブレース矯正では以下の2つにより、顎の健全な成長の促進、および、正しいお口の使い方の獲得にアプローチします。
[マイオブレース矯正の内容]
・マウスピース(トレーナー)の装着
日中1~2時間+就寝中、お子さまにマウスピースを装着していただきます。マウスピースはいつでも自由に取り外し可能です。
・お口(&全身)の筋トレ(MFT:口腔筋機能療法)
1日2回、1回につき数分程度のお口(&全身)の簡単なトレーニングをお子さまに行っていただきます。
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上記の2つを継続することで、口呼吸の改善(鼻で呼吸する)を含め、正しいお口の使い方の獲得にアプローチできます。
【お子さまの口呼吸や顎の形・歯並びの乱れでお悩みの方はお気軽にご相談ください】
粟田歯科医院では、マイオブレース矯正のほか、歯列を広げながら歯並びを整えていくマウスピース矯正「インビザライン・ファースト(対象年齢:6~10歳頃まで)」も行っています。
当院で行っているマイオブレース矯正、および、インビザライン・ファーストについて詳しくは、ブログ①②にてご紹介しています。
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いつも口を開けており、口呼吸をしている
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舌をチロチロ出す・舌先を噛むなどの悪い癖(舌癖:ぜつへき)が見られる
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顎の形がおかしい
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歯並びが乱れている
など、お子さまに上記のようなお悩みがある方は、今回の記事と併せて上記①②の記事もご参照いただければ幸いです。
– 矯正の無料相談を受付中です –
粟田歯科医院では、矯正の無料相談を受付中です。
お子さまの悪い癖(口呼吸、舌癖など)や顎の形・歯並びの乱れでお悩みの方は、当院までお気軽にご相談ください。相談費は無料です。
当院の矯正は、インビザライン・プラチナエリート・プロバイダー(年間80症例以上)の資格を持つインビザライン認定医が治療を担当します。経験豊富なインビザライン認定医により、一人ひとりのお子さまに適した矯正をご提案いたします。